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このサービスの核となるエンジン
「codetta」について改めて教えてください。
野口:ワークプレイス・マネジメント・エンジンである「codetta」は、オフィスなどのワークプレイスに関する様々なデータを、ミラーワールドの3D空間にひも付け、蓄えることができるエンジンです。まるでビル内を透かして見るように拡大したり、縮小したり。また、時間の行き来もできるため、過去のデータを引き出したり、未来のワークプレイス空間を目の前に可視化したりすることもできます。
福田:多種多様なデータを蓄積することができるため、ビル内の空間に関するソリューションだけでなく、都市全体を俯瞰した働き方の提案や不動産ポートフォリオの見直しなどにも活用できる点も大きな特長です。
野口:ワークプレイスの刷新やファシリティの有効活用を任される総務、不動産コストの再編に試みようとする経営者の方々などと一緒に伴走できるようなエンジンになれたらと考えています。
開発にあたって、
とくに心がけた点は何ですか?
福田:「codetta」では、床面積やオフィス家具の価格、部屋の稼働率といったあらかじめ数値になっているものだけでなく、これまでは人の感覚で行っていたデザインやテイストのデータ化にも挑戦しました。ただ、どういう整理をすれば、客観的な比較や判断ができるか。細かなロジックの組み立てにはすごく苦労しました。
野口:その一方で、僕らはテクロジーですべて解決したいとは決して思っていません。実際にこのツールを活用する人たちがいかに使いやすく、楽しく空間を把握し、形にすることができるか。そのためにテクノロジーはどうあるべきかということを常にメンバーで議論し続けました。
福田:これまでの開発を振り返っても、常にスクラップ&ビルドの連続でしたよね?
野口:はい。自分たちで想定した仮説を、自分たち何度も覆しながら進めていきました。とにかく簡単には妥協せず、未だに改良を加えている最中です。
総務の方々には、「codetta」を
どのように活用してもらいたいですか?
福田:「codetta」は建築の知識がまったくない方でも空間を把握でき、直感的に判断や指示ができるツールを目指しています。これまで二次元の設計図面と各種資料やお見積りなどを照らし合わせなければいけなかったものが、3Dプランと連動したグラフやアイコン、写真といったビジュアルで手に取るように理解できるようになるのです。
野口:だからこそ、総務の方々にはぜひ、ワークプレイス刷新のパートナーとして常に隣に置いてもらえたらうれしいですね。煩雑になりがちなプロジェクトの進捗も一目でわかるようなバロメーターも実装させる予定ですし、この「codetta」はデータを蓄積させていくことができるので、その後の稼働状況の検証や次回のワークプレイスの刷新の際などにも力を発揮してくれると考えています。
最後に。今後は、どのような進化を
目指していますか?
野口:2020年9月時点では、まだ総務の方々がご自身で操作できるレベルのダッシュボードが実装できていません。このダッシュボードはいち早く実装し、僕らの目指す「誰もが簡単に空間を把握し、形にできる」状態に持っていきたいですね。
福田:それからワークプレイス・マネジメント・エンジンとしての可能性に目を向けると、過去や現在のベストプラクティスを大量に取り込むことで、より信頼できるアウトプットを瞬時に出せるようになると思います。
野口:このコロナによって、ワークプレイス自体のあり方が見直されていますが、そうした変化も取り込みながら、この「codetta」も進化していけたらと思います。