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金 英範メインイメージ #03

WorkPath CMO
金 英範

総務やオフィスの役割が、
大きく変わってくる。

FM(ファシリティ・マネジメント)のプロである金さんが、なぜWorkPathの事業に参加することになったのですか?

じつは、30年前に夢見ていたこととつながったのがズバリその理由です。30年前の私はといえば、日本では未だに浸透していないFMについて学ぶためにちょうど渡米したばかりの頃。そこで、オフィスなどのワークプレイスの改革はクライアントの要求の質次第でまったく別のものになることを目の当たりにし、発注側のプロの必要性を強く感じると同時に、「いつか発注側の意思をもっと効果的に伝えられるツールが生まれたら…」と漠然と夢見るようになっていたのです。だから、広瀬さんたちから「codetta」を活用したこのサービスの話を聞いた時はワクワクしました。建築の知識や難しい図面を解読する(するフリ)ことなしに、総務側でいくつかの要求をインプットしたら、瞬時に複数のアウトプットが出てくる。まさに、私が実現したかった世界感が目の前に広がりました。

今の話の中で「日本では未だ浸透していないFM」とありましたが、日本の総務と欧米のFM とはかなり違うものなのでしょうか?

日本の総務と欧米のFMでは様々な異なる点がありますが、ワークプレイス・マネジメントの観点で見ると、最も大きな違いはミッションの違いかもしれません。日本の場合、そもそも総務のミッションがはっきりせず、主体的に動きづらいのに対し、欧米では「世の中の変化に対し、他社に負けない魅力的で生産的な働く場と選択肢をユーザーへ提供すること。」という明確なミッションがFMに与えられています。だから、たとえば、「現在世界中で猛威を奮っているCovid-19のパニックに対して、今後、しっかりとしたワークプレイスの提供ができるか」という質問をすると、欧米では約7割のFMが「できる」と回答する一方で、日本の総務で「できる」と回答したのは2割程度というアンケート結果があります。しかも、その内容も除菌や座席の距離間隔をあけるといった運営的な対応レベルのものがほとんど。社員の働き方や会社の経営まで踏み込むような対応は, 海外のプロ総務からしたら当たり前の仕事でも、日本の平均的な総務部にとっては未曾有の経験なのです。

「ワークプレイス」に対するミッションの違いがあるのですね。とはいえ、日本でもこのコロナを機にオフィスのあり方などを大きく見直す企業も多いと聞きます。今後、ワークプレイスがどのように変化していくか教えてください

そうですね。今回のCovid-19を機に、日本でもリモートワークはかなり進むと思います。そうなるとオフィスは単に働く場としてではなく、たとえば、社員が趣味やクラブ活動を行うために集まる福利厚生、またはリアルを重要視したコミュニティの場になっていくかもしれません。また営業活動に力を入れる企業にとっては、オフィスは大切な外部との接点または共創の場として機能し続けることでしょう。私自身はオフィスという曖昧な一括りの言葉は形骸化していき、ワークプレイスの位置付けはその目的に応じたネーミング、例えばコミュニティプレイス、もっといえば企業ごとの文化を生み出すカルチャープレイスなどへ進化していく例も増えていくのではと思っています。そうなると、ますます総務は場の提供だけでなく、新しい働き方や企業文化のファシリテーターとしての重要な役割が求められるようになっていくのではないでしょうか。

ワークプレイスも総務も進化が求められるということですね。では、そうした進化に際し、WorkPathはどう向き合っていくと良いのでしょうか?

先ほども話しましたように、ワークプレイスに対して総務の果たすべきミッションは、世の中の変化に対し、他社に負けない魅力的で生産的な働く場や選択肢を提供すること。つまり、場当たり的な対応や一過性のソリューションでは解決することができないのです。総務は常に「働くってなんだろう?」「会社ってなんだろう?」といった本質的な問いを立て続ける必要がありますし、経営者の思いを引き出し、戦略とともにコンテンツ化し落とし込むことを考えていかなければなりません。当然、変化してくる数字の把握も必要になってくる。だからこそ、総務にはワークプレイス・マネジメントをともに長く付き合い、支えられる存在が必要になってくるでしょうし、そのポジションを「codetta」に埋めていってほしいと思います。

金 英範

WorkPath CMO 金 英範

「総務から社員を元気に、会社を元気に!」がモットー。25年以上にわたり日系、外資系企業にて総務・ファシリティマネジメントを経験。インハウス業務とサービスプロバイダーの両方の立場から、企業の不動産戦略や働き方の変化に伴うオフィス変革を行う。独自のイノベーティブな手法でファシリティコストの大幅な削減を実践してきた。また、JFMAやコアネットなどの業界団体でのリーダーシップ、企業総務部への戦略コンサルティングの実績を持つ。Master of Corporate Real Estate(MCR), 一級建築士の資格を保有。